2013年6月10日月曜日

ツイッターにはまって。。。

ツイッターってラクに投稿できるので便利ですね。最近、急にツイッターにはまって、仕事の事とかツイートしてます。ブログの右側にツイッターも表示してます。アドレスはhttps://twitter.com/akilouxです。ブログ続けますが、少しの間ツイッターがメインになるかも・・・。最近は仕事でも自分が指導したり、オピニオンを言うことが多くなって、ちょっと情報が一方通行気味。ツイッターだと他の人が考えている事や仕事の内容なども簡単にみれてちょい面白い。

2013年5月22日水曜日

最近のPEG患者さん

基本的にPEGは詰まらなければ何を入れても(もちろん衛生的で消化できるもの)オーケーです。ルールといえば、PEGの使用前後には水を入れてキレイにすること、そして入れる食品はストローで吸える程度の濃度というくらい。昨日話した患者さんは、市販の栄養剤、ジュース、牛乳、市販の缶詰をピューレしたものなどを使ってました。その前に話した患者さんは生卵を溶いてPEGに入れる強者。生卵を食べる習慣の無いアメリカ人医療者は栄養・衛生状態よりも何よりも生ってことにビックリ。クリーティブだわ。

2013年5月11日土曜日

今日の研修医への栄養レクチャーはベストだったかも

月に一度、頑張って続けている研修医へのレクチャー、今日は今まででベストだったと思います。毎回、少しでも興味を引けるように少しずつ教材を修正してますが、昨日大幅に修正したところがよかったのかも・・・。研修医には1年目〜3年目がいますが、3年目のドクターが栄養に関心があって質問をしだすと、他のドクターも質問がしやすくなるみたいです。今日は、質問が多かったおかげでいつもの倍の時間が掛かりました。指導医はその間、待ちぼうけになっていたので、ちょっと機嫌が悪くなってたかも・・・。今日は、声を掛けるチャンスがなかったけれども、次回話す時に長くなってすみません・・・と伝えておきたいと思います(汗)。

ドクターの1人がTPNに入れる栄養素の算出方法をマンツーマンで教えて欲しい、と言ってきました。栄養士としては、なんだか嬉しいことで、「じゃあ来週ね」ということになりました。TPNの算出方法の説明書みたいなのがあったら、それをコピーして使おうと思いましたが、ちょっと見ただけで複雑そうで気が引けそうなものばっかり・・・。なので、自分でTPNの算出方法をステップ毎にタイプしました。私ってなんていい人(笑)!

ドクターがあんまり栄養学を分かりすぎると、栄養士の仕事がなくなるわ・・・なんて、同僚たちとよくふざけて話してます。でも、真面目な話、どんなにドクターが栄養に興味があっても、栄養のアセスメントをする時間や、論文を読んだり、講習を受けて、最新情報をアップしていく時間はないはずです。だから、それでも私たちの立場は大丈夫!

2013年5月8日水曜日

褥瘡と栄養の量

自分で息が出来ない程の超肥満患者さんの場合、褥瘡と栄養の量にはいつもいつも悩みます。褥瘡を恐れてしっかり栄養を投与しすぎて、体重が増えたり、体重を維持すると、患者さんは普通の生活ができません。栄養が不十分すぎで、褥瘡ができると、体が非常に重いので、患者の体位を変えるのも至難のわざです。体の重みで褥瘡リスクも高いので、非常に難しい。腎臓機能をみながら、大量のたんぱく質投与、カロリー少なめにやってみたいと思います。

2013年4月30日火曜日

かなり危ないリフィーディングシンドローム

キューバのグアンタナモ収容所でハンガーストライキが2月6日にはじまり、人数は100人以上に達したようです。5人に1人は、強制的にチューブ栄養を受けているようです。チューブ栄養を開始したうちの5人は病院へ搬送されたようです。絶食からもうすぐ3ヶ月、もともとの体重によってはかなり危機的な状態だと思います。

命がけのハンガーストライキのリフィーディングシンドロームはもの凄いのではないかと思います。ちょうど、今月か先月のASPEN(米国静脈経腸栄養学会の学会誌)では、軍や収容所関連のハンガーストライキとリフィーディングシンドロームについての論文が載っていました。

2013年4月27日土曜日

1カ月200ドルで経腸栄養

今日の患者さんはガンの治療のためしばらくPEG。所得が無くて、国から毎月200ドル分の食材の買い物券(前フードスタンプ、現SNAP)をもらっています。もちろんチューブ栄養の栄養剤なんて買うお金はないので、この200ドルを使って、食材で栄養剤を作る事にしました。1日当たりの予算が6.5ドルなんで厳しかったですが、なんとか1日1800カロリー、たんぱく質90g、その他の栄養素がまあまあ揃った栄養プランができました。

2013年4月24日水曜日

今週の患者さんは大きい

危篤の患者さんが異常に多かった先週と先々週から一変、今週の集中治療室は大きな患者さんが多いです。集中治療室に入って、右側にベッドが5台ありますが、全員大きくて、全員BMIが40以上です。5名とも経腸栄養で大きい患者さん用のベッド。なんかもともと狭い集中治療室が余計に小さく見えます。すごく危ない患者さんはいないので、なんだか平穏な感じです。よかった。

2013年4月20日土曜日

来週こそはみんな元気に

先週今週と、栄養管理が大変難しかった患者さんの多くが亡くなってしまいました。いくら集中治療室を担当しているからといっても、あまりも多すぎます。しかも、みなさん大変若い。本人、残された子供たち、家族、医師、ナース、その他スタッフ、みんなどんな思いなんでしょう。今日もまた若い患者さんがホスピスに行きます。そして2名の患者さんが危篤です。

2013年4月16日火曜日

栄養不足が原因か

余命がほとんどない患者さんがいます。私は栄養不足がこのような結果につながったと要因だと思ってます。この患者さんは、主治医チームが頻繁に変わり、集中治療室や急性期病棟を行ったり来たりしました。腸閉塞で腸が使えなかった時は、TPNの使用をもっともっと強くプッシュして、食事の量が少なかった時は、無理にでも経腸栄養をするべきだったのかな・・・とも思います。摂食量が少なかった時に、2回、チューブ栄養の使用を勧めた事がありましたが拒否されました。それでもちょっと無理矢理一度はじめたらチューブを自分で抜いてしまいました。チューブ栄養はかたくなに拒否するのに、もっともっと侵撃性が強い医療は受け入れていました。患者さん自身が栄養を医療の一部として捉えていない、典型的なケースです。ただ、脳症があったので、精神状態にムラがありました。患者が適切な判断を下す事ができない、というのを理由に身体の拘束、要するに、チューブを抜かないように手の拘束をすることは不可能じゃなかったけど、そこまでプッシュしませんでした。一度は考えましたが。。色々と考えさせられます。。。

2013年4月14日日曜日

リスクが高い栄養療法ばかり

今週の患者さんたちは凄いことになっています。私の担当している患者さんのうち4名には教科書・エビデンス・推奨量とはかけ離れた栄養療法を施しています。1人はTPN、3人は経腸栄養。全員、肝臓や腎臓に重大な疾患があり、深刻な外傷があります。深刻な外傷と肝臓・腎臓の深刻な疾患は、栄養療法がもっとも困難になるケースです。昇圧剤の量が増えたりすると、さらに困難になります。

治療効果のアウトカムとして考えた場合、一般的な推奨通りの方法でやっても何の改善も期待できない・・・と思う場合は、要するに自己流でやることがあります。

時々、こんなこともやりますが、今週は一気に4名。なんだか毎日ハラハラです。もちろん、こういう場合は、ちゃんと指導医達にも伝えてます。カルテにもリスクとそうしている理由を書いてます。よくなればいいな。。

2013年4月1日月曜日

医療者の略語は何?

ネットで、「例えば医師はDr、看護師はNs、介護士はCWなど、略して表せますが、同じように表すことができますか?」、英語で栄養士は何でしょう?という質問を見かけました。アメリカと全然違います。アメリカだと(というかウチの病院では)カルテでの略語は、医師の場合はMDがっぽいけど、ウチはMDとDOの両方がいるので、、Doc とかそのままDoctorsて書いてます。Dr.と書く時は、たいてい医師を名指ししている時で、その後に医師の名字を入れてます。看護師はRNで日本とは全く違いますね。そういえば、結構名指しが多いかも。アメリカでは栄養士はRDのはずですが、カルテでは「Nutritionist Aki」とか「Dietitian Aki」などと、ドクター、ナース、STなどが私の名前を書いてることもおおいです、、そういえば。。。この前オーストラリアの栄養士の名刺をみたら、またRDとは全然違った表記がされていました。色々違いがあって面白いですね。

2013年3月31日日曜日

スピーチセラピストを拒否

スポーチセラピストの仕事の一つは、患者さんが口から食べれるかどうか判断する事。口から食べれる場合はどの形態なら大丈夫かも決定します。

60歳くらいの患者さんがスピーチセラピストを拒否。理由は「なぜ医師じゃ無い人が決めるのか」という理由。アメリカではこういう考え方の人は少なめなのでちょっとビックリ。まあ気持ちが分からないことはないけど、、、嚥下を大学・大学院で学び、30年のベテランのスピーチセラピストと、嚥下の勉強をしていない医師。。どんなに医師が神様のように天才でも、物理的に勉強する時間も、嚥下を診断する時間もない。。専門を分けなければ無理。みんなそれぞれがこれは理解するべき。医師は本当に忙しくて大変なんです。集中治療室でいつも一緒に患者さんのラウンドしているので、日々その働きを見てます。同じ人間なのに、凄いストレスだし、凄い責任。答えが無くてもどうにかするしかない・・・。尊敬です。まあ、もうちょっと真剣に・・・と思う事もなくはないですが、医師も人間、みんな同じ。。。医療者も患者もサポートしあわないとね。

2013年3月27日水曜日

ついにTPNの脂質不足

ついに、私の病院でもTPNの脂質不足になりました。全国的な傾向です。成人の患者さんの場合に限って、最高で週に1500カロリー分(150g)の脂質投与に制限することになりました。脂質不足は今年の秋くらいまで続くかもしれないようです。。。

今日も、難しい患者さんが多かったです。体重や身長もすごい差があります。今日は体重が250キロでBMIが70の人もいれば、体重が50キロでBMIが15の患者さんもいました。集中治療室では水分制限、下痢、便秘、昇圧剤、褥瘡、、悩みの種がいっぱい。

2013年3月18日月曜日

「60歳からの健康レシピ」本を出版しました!

皆様にお知らせがあります。本を出版しました!。3月20日発売です。ご自分、ご家族、お友達などへいかがでしょうか。本のタイトルは「60歳からの健康レシピ」。栄養のうんちくが20%くらいで残りはレシピです。食材を無駄にしないように、一週間毎に使う材料を決めてレシピを作りました。レシピは定食型です。栄養素の範囲も私なりによく考えて設定しました。食材は、どこのスーパーでも手軽に買える物を厳選しました。栄養うんちくは20%程度ですが、マジな内容です。

中高年層が特に必要な栄養素をピックアップし、栄養素の不足予防にとどまらず、元気に過ごせるような栄養をレシピに詰めました。体の健康はもちろんのこと、頭・精神・認知機能などにも注意を払いました。日頃から私が思っていることを詰め込んでいます。論文と違い、オピニオンを入れることが出来るのも本のいいところですね(汗)。40%くらいはまあ一般的な教科書的な内容ですが、25%は教科書枠を超えたリサーチ・エビデンスベース、25%くらいは情報をトータル的に判断してオピニオンを入れたもの、10%は昔ながらの知恵ベースです。私のいつもの仕事では、栄養素を経腸栄養や静脈栄養という形で投与していますが、この本では栄養素を食事という形で提案できるのが楽しかったです。

日本は世界的にも平均年齢が高いのに、アクティブな中高年・高齢者の栄養管理に十分に力を入れてなかったり、研究を進めていない部分があると思います。本来ならば、先進国&長寿国である日本がリードすべき分野だと思います。こういった事情に対するフラストレーションも少しだけ含ませていただきました・・・。ライフステージ別の栄養管理が大切といいながら、アクティブな中高年・高齢者の栄養管理が疎かになっているような気がします。研究者、栄養士、一般の人も、この世代の栄養管理を離乳食や妊婦食と同じくらい注目するべきだと思ってます。

栄養学にはまだまだグレーな部分が沢山あります。ご意見などお待ちしています!




2013年3月16日土曜日

アメリカの栄養士の名称が変わります

アメリカの栄養士は今までRegistered Dietitian (RD、登録栄養士)と名称でしたが、これからはRegistered Dietitian Nutritionist(RDN)も正式名称になりました。どちらで呼んでもいいそうです。意図としては、独学系のNutritionistやインターンシップや資格試験を受けていないNutritionistとしっかり区別したいというところがあると思います。

とりあえず無理に日本語に訳せば、日本の管理栄養士はRegistered Dietitian (RD) かRegistered Dietitian Nutritionist (RDN)になります。栄養士はDietitianではなく、Nutritionistということになると思います。

詳しくはここ
http://www.eatright.org/rdn/

2013年3月14日木曜日

話に夢中で何でも口に。。。

子供の苦手な食べ物ってありますよね〜。子供が食べたがらない食材でも、少量ずつ何度も何度も子供のお皿にのせてます。というか、私の食べる物をそのままのせてます。今日のターゲットはマッシュルーム。私はマッシュルームが好きで、丸ごとのマッシュルームをグリルしたり、オーブンで焼いたものが好き。でも、丸ごとだと子供達は手をつけたがりません。ところが今日は、食事の時に話に夢中になりすぎていた2歳の娘がまず口に入れました。そして、それを見た息子がすぐにマッシュルームを口に入れました。そして「もっとある?」と言ってきました。話に夢中になって、気付かないうちに色々食べてるってのもありだね。

2013年3月6日水曜日

ネイティブアメリカン地域でのRD募集

今日アリゾナ栄養士のメールでネイティブアメリカンの地域でのRD募集の案内が回ってきました。今もそうか分かりませんが、ネイティブアメリカン地域で働きたいというアメリカ人、または永住権のあるRDが少ないため、外国人RDのビザがサポートされる可能性があるということを以前聞いた事があります。今でもそうなのかは分かりませんが、RD募集案内をコピペしておきます。

Fort Mojave Indian TribeMohave Valley , AZDietician/Diabetes EducatorOther
Job ID JL352 posted on 03/05/13
Salary Range:
$50,000 to $75,000
Starting Date:
ASAP

Position Description

Responsible for education patients on proper nutrition for all chronic diseases, obesity and childhood obesity. Responsible for managing nutrition programs in the community, outreach programs in the community and yearly diabetes audit.

Minimum Qualifications

Must be a registered dietician in good standing. Must be a certified diabetes educator in good standing. Excellent knowledge and work ability of Microsoft Office Suite. Valid driver license and insurable.

Desired Qualifications

Excellent knowledge and working ability of RPMS and EHR, electronic mail, internet.

Contact

Donna Mendez
(760) 629-6147
donnamendez@fortmojave.com


薬剤師たちとのミーティング

今日は薬剤師2人と色々なことでミーティング。最近は薬剤師と話をすることもとても多くなってきました。ミーティングでは私が「こうしたい・・・」と思っていた案件が3本全て通りました。嬉しい〜。私1人で話をすると思っていたのに、なぜか3人のRDもそのミーティングに入り聞き役に徹していました。薬剤師たちが帰った後、「もの凄く、プッシュが強いね」と1人のRDに言われました。ボスからは、素晴らしい交渉だったと商品券とサンキューカードをもらいました(笑)。。。

ところで、ちょっとビックニュース。私が執筆した栄養関連の本が今月出版されることになりました〜!!最終校正などでバタバタしていて、しばらくブログが滞っておりました。お楽しみに!

2013年2月24日日曜日

臨床をやりながら研究すること

うちの病院はセーフティーネット的なせいか貧乏で(?)、1フロア当たりRD1人という感じであんまり人員の余裕がありません。私の病院から転職して他の病院で仕事をしているRDと今週ランチをしました。「うちは、RDの数、凄いよ〜。29人」。ひょえ〜、、凄い人数です。その人も多すぎだと感じているようなので、相当な人数だと思います。でも、研究したり、プロトコール作ったり更新したり、イベント的なものをやったり、色々やる時間があるみたいです。いいな〜。

まあ、私の病院でも少しずつプロトコール作り(=論文レビュー)をする時間は捻出できるかもしれませんが、今のままではさすがに研究は無理。RDが医師や薬剤師のように研究しだすと、また立場が変わってくるとおもいます。とは言っても、医師も相当忙しい感じなので、指導医がマルチセンター研究にデータを提供している感じに留まっている印象をうけます。薬剤師もなんかやってるとは言ってましたが、時間が全く無いといってブーブー言ってました。

もしも、私が何かの研究するとしても、残念ながら語学の壁のため、誰かにリライト(一度私が書いた論文を、最初から全部、根本的にネイティブに書き直してもらうこと)してもらう必要がでてきます。このリライトのことを考えるとさらに難しくなります。私の住む州に栄養系の日本人リサーチャーがいます。ちょうど今私のもとでインターンをしている学生(超優秀)が、この人のリライトをやったと言っていました。日頃からよく話していて、研究の内容が分かっているから、そのリサーチャーが何を言いたいかが分かるので、リライトできたと言っていました。やっぱり研究の内容が分かっている人じゃないとリライトしにくいですよね。。。そんな時間の掛かる作業とても頼みにくい。。。でも絶対に1人ではできませぬ。。。なんか、妙にながい日記になってきました。まだまだ色々と壁は高い!まずは、現実に戻って目の前の仕事から。。。


2013年2月23日土曜日

RDのアプローチの違い

私は水分投与量について他のRDたちと結構違う考えをもっていると思います。基本的に1ml =1kcalと考えて必要水分量を求め、栄養剤に含まれる水分をそこから引き、追加水分を求める方法は変だと思っています。もう一回言い換えてみると、1800カロリーの栄養剤を使っていて、1800mlの水分が必要な場合に、栄養剤の水分量(例えば80%)をその1800mlから引いて、残りを追加水分量とすることが、変だと思います。食べ物の水分も70〜80%くらいですが、食べ物水分量を、飲む水分量からはわざわざ引いたりしませんよね。。代謝の事を考えてもやっぱり変だと思います。1ml =1kcalは、全員一律1800カロリー食と言っているのと同じ低レベルなものだと思います。目安としてはあんまり否定しませんが、とても変だと思います。そもそも1ml=1kcalにはエビデンスはないし、栄養剤や食材の水分はどうするの?という点もはっきりしていません。

でも、こういう疑問をRD歴が長〜い超ベテラン系に問いかけても反応が悪いことが多いです。私の説明が悪いのか、何が原因だか分かりませんが、私が何を言いたいかも分からないようです。私の考えが正しいとか間違っているとかの前に、私と話している相手が、私が何を疑問に思っているのか理解してくれないと話が進みません。最近こういうことがたまにあります。疑問がなければ、何も進展しないと思います。若目の世代だと、とりあえず話は進みます。そうだ、そうじゃない、こう思うよ、みたいな会話が進むので楽しいです。

私たちの世代のRDが栄養をリードするのが当たり前で、それなりの責任が伴うという意識を持っているのに対して、超ベテラン世代では、当たり障りがあまりないレベルで、とても安全な範囲に限った提案/仕事をするという感じがあります。私は、どちらが正しいも間違っているもないと思いますが、インターン生は、RDたちのアプローチとかリードの仕方の違いに相当戸惑っているみたいです。






2013年2月22日金曜日

私のフロアの患者さんたち

今日こそ、ちょっとまた調べ物をしようと思っていたのに、やっぱり無理。外来のガン科から呼ばれて行ったり、経腸栄養が調整できていないのに退院しかけになってた患者さんのドクターに退院延長の話をしたり、バゾプレシン分泌過剰症(SIADH)で水分制限ということになってた患者さんに、「そうじゃなくて、ほとんど塩摂取してないのがもしかしてそれが原因では?」と話してみたり、あーだこーだと飛び回り。。何か今日もあっという間に終わってしまいました。私のフロアの患者さんの症状は、臨床栄養士にとってやりがいがあり、毎日とても興味深い症例ばかりだと、自分でも思うし、周りからも言われます。ただ、これは患者さんはその分大変なことになっているというこ。。。私と同じ年齢で、小さな子供がたくさんいるママの余命がそうは長くなく、ちょっと複雑な経腸栄養。。う〜辛すぎる。。。

2013年2月21日木曜日

下痢の対応

栄養士ならいつも悩まされる患者さんの下痢。今回のASPENでは、意識して臨床薬剤師によるミニレクチャー等を受けてみました。その中の一つが下痢の対応。教科書知識ではなく、実際に病院で下痢の患者さんのアセスメントをやっていたそうです。今日、その臨床薬剤師から、レクチャーで使ったスライドが届きました(メールですが)。じっくり分析して、仕事に応用したいと思います。違う業種で、実際に経験のある人から話を聞くのってホントいいですね!

2013年2月17日日曜日

ASPENで学んだ事を同僚とシェア

ASPENで学んだ事を同僚とシェアしました。ランチタイムにRD全員とインターン生が集合。今週はかなり時間が無かったので、私は食べながらスピーチ・・・。食べながらというか、私が話した事に対して、他のRDがコメントしている時に急いでお食事。。結局、一日目の学会内容を伝えた時点で70分経ってしまったので、残りの二日分は持ち越し。

なんと、ASPEN で発表されたスライドは数週間はダウンロードできないとこのこと。そんなに待ってたら全て忘れてしまいますわ。。。なので、基本的にちょっとしたメモ書きと記憶だけを頼りに同僚とシェア。今週は3連休なので来週もかなり忙しいはず。もし余裕があれば、またランチタイムにみんなで集まる予定。というか、無理してでもやらなくては。。

2013年2月13日水曜日

ASPEN 米国静脈経腸栄養学会が今日で終了:これからの課題など

学会から帰ってきました。3日間、真面目に聞いたので脳みそが疲れました。頭が疲れたので、私の顔と同じくらいの、超アメリカンサイズの巨大チョコチップクッキーを食べました。いや〜、栄養学っていつもの事だけど、奥深い。まあだからこそ面白い。定年退職になるまでに、栄養学の1割だけでも理解できたら嬉しいわ(汗)。。。

それぞれの発表のあとは、質疑応答があるんですが、今日は質問&コメントしちゃいました。私とは栄養療法のアプローチが全く異なる先生への質問。「あなたと同じアプローチの医師といつも議論になる」と言うつもりだったのに本音が出たのか「いつも争い(ファイト)になる」と言ってしまったので、言い直したら、会場から「そうよね」という声が聞かれました。別にどっちが間違いとか正解とか無いと思いますが、影響力がある論文を書く人は、要約文の書き方とかも気を使って欲しいです。

それにしても、ウチの病院でもすぐにでも対策しなくては・・・と思う事がたくさんありました。今年の私の宿題
1)集中治療室での栄養療法プロトコールをつくる。前から言ってるけど、延ばし延ばしになってます。。(汗)
2)経腸、静脈のビタミン、ミネラル、そして微量元素にもっと注意を払う。何らかのプロトコールが必要かも。特に微量元素は過剰投与の弊害も見直す。
3)Open abdomen、お腹がぱっくり開いている患者さんの栄養療法のスタンダードを作るとか、何らかの基準を考える。
4)SBS (短腸症候群)の患者さんの栄養療法を抜本的に見直す。
5)退院後する患者さんが、公共機関によるお食事サービスを受ける事ができるか、もっとちゃんと確認して、低栄養で再入院にならないようにサポートする(=願う?)。もっと地域と連帯できるように努力する。でも、これを単なる私の個人行動ではなく、システムにするんだったら、10年以上とか掛かるかも。どうすんじゃ。。。
6)栄養学の基本も時々復習する。脳みそのキャパが小さくて、忘れる事も多いので、基本も大切にする。
7)もうちょっと速く英語を読めるようにする。聞くスピードにはついていけるけど、読むスピードは遅い。。。みんな一気に問題読んで、10秒内にみんな一気に答えるってのがあったんですが、半分ぐらい間に合わなかった。
あちゃ〜、やること盛りだくさん。自分のメモ書きに残しておきます。

2013年2月4日月曜日

栄養が治療の一部になるとき

病気によっては、大手術をしたり、化学療法をやったり、骨髄移植をしたり、色々な治療を試みると思います。これらには、多額の費用、患者本人や家族の苦労や努力、医療者の挑戦などが必然的に関連してきます。

回復するための治療を受けている患者さんの場合は特に、経腸栄養は医療行為の一部として扱われるべきだと思います。上記のような治療を一生懸命やっても、体の免疫力が落ちていてはどうにもなりません。治るものも治らなかったり、何かに感染しやすくなると思います。確かに食事は大切だと思いますが、十分な栄養がとれていない時に、栄養は楽しみとしてではなく、栄養は治療の一部とみなされるべきだと思います。患者の意識がはっきりしている場合や、食事が摂れている場合でも、栄養が不足しているのならば(もちろん食事療法を試みた後)、一時的に経腸栄養という治療が加わるべきだと思います。もちろん経腸栄養をやっている場合も食事はできます(もちろん誤嚥リスクが高くない場合)。繰り返しますが、特に回復が見込め、患者さんも回復を望んでいる場合です。患者さんが免疫低下、回復の遅れ、感染症に掛かりやすいというリスクを理解して、経腸栄養を拒否するのはよいと思いますが、食事だけで栄養がとれない場合のリスクは患者にしっかり説明されるべきだと思います。

2013年1月29日火曜日

「Aki likes free water」集中治療室での水の投与

かなり前になりますが、以前ブログに、私が色々と栄養の話を持ちかけると迷惑そうにする研修医がいると書きました。何度もそれの繰り返しだったので、その研修医にはアプローチしない事にきめました。彼に限らず、そういうケースもたまにあるので、いつも半年くらい距離を置いてます。栄養に関する意識があまり高くないというのもあると思いますが、仕事が忙しすぎてオーバーヒート気味というのも理由だと思います。もちろん、個人の性格が合わない事もありますしね・・・。集中治療室では、点滴による水分補給や、薬の投与、電解質などの投与が頻繁に行われ、経腸栄養を受けている患者さんが「普通の水」を摂ってない場合もあります。

いつか論文サーチしなくては、、と思っているのですが、私の感覚では水の投与が少ないと、便秘になりがちだと感じでいます(何かよい情報を知っている人がいれば教えて下さい)。なので、命に関わるような状態では無い限り、少しでもいいから水分のボーラスを押しています。今日、とある患者のラウンドをしていた時に、私の事を煙たがっていたそのドクターが「Aki likes free water」とポジティブに言ってくれました。ビックリしましたが、嬉しいですね。

2013年1月25日金曜日

RDインターン生ついてこれてない様子

RDインターン生がついてこれてないよう。これまで2週間インターンをしていて、来週から私の担当。とりあえず頑張って指導したいと思います。ちょうど2人のインターン生がいるのですが、もの凄い差があります。その差に、そのイタンーン生が気付いているかは分かりませんが、気付いてたら逆に傷つくかも・・・。学校での成績は優秀ではなかったようですが、やる気満々だから私たちの病院でサポートしています。やっぱり学校の成績はけっこう大切なのかも。。


このブログを見ていないと思いますが、私の病院でRDインターンシップのサポートが可能かどうか、日本人の学生さんから同僚にメールがきました。私も英語も日本語も文法がメチャクチャですが、こういう大切なメールは絶対にネイティブチェックをして送るべきだと思います。最初に同僚の目についたのは、文法ミス。。。あと、履歴書を添付するとか、自分の強みをメールに含む事って大切だと思います。プリセプターも大変なので、淡白なメールでは説得できないと思いますよ〜。

2013年1月22日火曜日

研修医への栄養クラスをちょぴっと変更

今月の栄養レクチャーはちょっと趣向を変えてみました。スライドを9枚ほど使ってミニレクチャーしてるんですが、今回は最初のスライドから、「論文によると(literature)によると、○○という療法」、「論文によると、○○という栄養投与ルートが支持されてる」、「慣習はこうだけど論文はこう」、「○○年くらいまでは○○だったけど」みたいな感じにしてみました。今回の参加者は研修医の1〜3年目が10人、医学生2人、RDインターン生1名。参加する人の性格とか雰囲気によって毎回違う反応ですが、「慣習」と「論文」に「 病院での現実などを考慮して私の意見を少々」をきちんと区切って話すとよいのかも。今回は質問がとっても多かったです。

今のところ、内科集中治療室向けの集中治療室の栄養療法ミニレクチャーだけをやってますが、内科急性期フロア向けの「疾病と栄養療法」みたいなのも加えれるといいかも・・・と思いました。毎月レクチャーをするのって結構エナジーがいるんですか、医師たちが栄養療法を理解してると、私の仕事もラクになりますし(笑)、、患者にもプラスだし、自分のモチベーションも上がりますよね。スライドをまずは作ってみようかな。まずはスライド作って、指導医たちとお話、、という流れになるかな。。

2013年1月16日水曜日

プリアルブミンが2倍以上、100%以上改善

プリアルブミンが2以下で測定不能な患者さんがいました。複雑なケースになると思います。なんと今日のプリアルブミンは4!。こういうのって、統計とか研究とかで、○○を摂取したら、「2倍以上改善」とか「100%改善」というのと似たような感じですよね。ひどく低い数値なのに、言い方によっては印象が変わりますよね。ぼおっと、論文とか報告とか読むとトリックにひっかかりそうになります。となりの席のRDと「2倍」っていうのと「100%」というのでは、どちらが聞こえがいいのかね〜、、なんてたわいない話をしてました。

2013年1月15日火曜日

TPN効果なく

2ヶ月くらいしっかりチューブ栄養を投与しても骨が出てる感じで体重は全く増えず、プリアルブミンのものすごく低い患者さんがいたのでTPNをはじめました。何らかの栄養吸収不足の場合TPNだったら効果があるかな、、と思っていましたが、9日間TPNやってプリアルブミンは改善しませんでした。まあ、短い期間ですので、みためも大してかわりません。う〜ん、残念。私としてはもう1週間、TPN内容を大幅に変更して続けてみたいのですが、TPNをプッシュする理由が強くないし、根拠不足なので、またチューブ栄養のみへの移行となります。なんか、プリアルブミン一つの値に左右されているようで嫌ですが、仕方ないですね。なんで栄養状態がちっとも改善されないのかが不思議です。もの凄〜く複雑なケースで、大勢で症例検討とかやれたら嬉しいですが、難しいですね。

2013年1月9日水曜日

チューブ栄養の投与ルートで衝突

severe 膵炎患者のチューブ栄養を開始をすることになりましたが、投与ルートについて昨日のラウンド中に衝突。指導医と研修医の1人は胃への投与でオーケーという論文が出てると言ってきた。私は、「論文は空腸への投与支持派が多いみたいだけど、十二指腸でもpancreaetic duct を通り越して深く入れるなら、大丈夫だという認識だけど、胃は未確認」と対応。結局昨日の午後は、論文探り。そして今日の朝のラウンドの時に、今の時点では胃への投与はエビデンス不足ということで一応落ち着きました。でも、もしも胃への投与でオーケーならば、膵炎の食事療法を根本的に見直すってことになるから、すごいことになるかも・・・。まあ、私としては、胃への投与への論文は数が少なかったし、一つを除いては、質の低い論文だと思ったので、今のところは重症膵炎の場合のチューブ栄養投与ルートは十二指腸の奥の部分というスタンス。これからどう変わるか分かりませんが。。こういうやりとりは面白いです。

2013年1月8日火曜日

TPNスタート

長く経腸栄養をしていた患者さんの症状がよくならないので、ドクター達にTPNを持ちかけました。積極的な経腸栄養にも関わらず、まるでマラスムスのような感じ。たしかに下痢もするけれど、その他にもきっと何らかの理由があるはず・・・私としては超高カロリーでたんぱく質だけは普通にしたいんだけど、病院にある栄養剤では対応できないので、高カロリー経腸栄養が自然と高たんぱく質になっていました。。。私は高タンパク質とencephalopathy が絡んでるのではないかと思ったりしてるんですが、どうなるかな。あと下痢とかでひどいメタボリックアシドーシス。腸も休ませてみたいし、カロリーを大量に投与しながらもたんぱく質と手に負えないくらい乱れている電解質も細かく調整したいし、私としては色々目的があります。何よりも、栄養状態がよくなって起き上がれるようになったり、精神状態が改善するのではないかと期待してます。一応TPNと1日12時間のごく少量チューブ栄養を併用して、腸の機能を失わないようにしてます。今回はすんなりとドクター達が賛成してくれたので、すぐにTPN開始。脂質の量とかカロリーの量とか教科書に書いてるような量よりずっと上なので、肝機能とかのモニター気をつけないとね。どうなるかな。ずっとTPNする訳にもいかないので、これから色々調整が必要そうです。

2013年1月4日金曜日

私はホスピスに行くから・・・

患者さんの中に、安全(誤嚥を起こさず)に口から食べれるかどうかはっきりしない人がいました。スピーチセラピストが患者さんのアセスメントをはじめると、「私はホスピスに行くから嚥下テストは必要ない」とのこと。なので嚥下診断は中止。患者が口から食べれなくなった時にどうするか、元気な時に患者がきちんと書いてくれてる場合はスムーズですが、そうでない場合は家族間でも意見がまとまらずとても大変そうです。今回みたいに、自分ではっきり言うのはちょっと珍しい感じがします。

2013年1月3日木曜日

仕事はじめ

2週間ほどの休暇から戻ってきました。担当するフロアの患者さんは6名を除いて全て入れ替わっていました。6名のうち、5名は経腸栄養を使っている不安定な患者さん。今日は、何が何だか把握するだけで精一杯でした。朝、バタバタしていると外来の消化科から電話が掛かってきて、「体重が急に減りすぎている患者さんがいるから診て」とのこと。息子が100キロ、父親は50キロ。息子が大きすぎて、父親が年をとってきて介護しきれないとのこと。これは本当によくある介護者の深刻な悩みです。色々話して、在宅経腸栄養の内容を大幅に変更しました。変更すると言っても私は処方を出せないので、ドクターに書いてもらってるのですが。。。外来に行くと、いつもの事ですが時間がとても掛かります。外来専門のRDのポジションを作るという事を今日耳にしました。

今日は担当フロアの患者さんは、主に状況把握をしただけで、栄養療法を変更したい患者さんや、栄養指導をしたい患者さんが結構いるので、明日はフロアで頑張るぞ。

今年もよろしくお願いします!