2013年4月30日火曜日

かなり危ないリフィーディングシンドローム

キューバのグアンタナモ収容所でハンガーストライキが2月6日にはじまり、人数は100人以上に達したようです。5人に1人は、強制的にチューブ栄養を受けているようです。チューブ栄養を開始したうちの5人は病院へ搬送されたようです。絶食からもうすぐ3ヶ月、もともとの体重によってはかなり危機的な状態だと思います。

命がけのハンガーストライキのリフィーディングシンドロームはもの凄いのではないかと思います。ちょうど、今月か先月のASPEN(米国静脈経腸栄養学会の学会誌)では、軍や収容所関連のハンガーストライキとリフィーディングシンドロームについての論文が載っていました。

2013年4月27日土曜日

1カ月200ドルで経腸栄養

今日の患者さんはガンの治療のためしばらくPEG。所得が無くて、国から毎月200ドル分の食材の買い物券(前フードスタンプ、現SNAP)をもらっています。もちろんチューブ栄養の栄養剤なんて買うお金はないので、この200ドルを使って、食材で栄養剤を作る事にしました。1日当たりの予算が6.5ドルなんで厳しかったですが、なんとか1日1800カロリー、たんぱく質90g、その他の栄養素がまあまあ揃った栄養プランができました。

2013年4月24日水曜日

今週の患者さんは大きい

危篤の患者さんが異常に多かった先週と先々週から一変、今週の集中治療室は大きな患者さんが多いです。集中治療室に入って、右側にベッドが5台ありますが、全員大きくて、全員BMIが40以上です。5名とも経腸栄養で大きい患者さん用のベッド。なんかもともと狭い集中治療室が余計に小さく見えます。すごく危ない患者さんはいないので、なんだか平穏な感じです。よかった。

2013年4月20日土曜日

来週こそはみんな元気に

先週今週と、栄養管理が大変難しかった患者さんの多くが亡くなってしまいました。いくら集中治療室を担当しているからといっても、あまりも多すぎます。しかも、みなさん大変若い。本人、残された子供たち、家族、医師、ナース、その他スタッフ、みんなどんな思いなんでしょう。今日もまた若い患者さんがホスピスに行きます。そして2名の患者さんが危篤です。

2013年4月16日火曜日

栄養不足が原因か

余命がほとんどない患者さんがいます。私は栄養不足がこのような結果につながったと要因だと思ってます。この患者さんは、主治医チームが頻繁に変わり、集中治療室や急性期病棟を行ったり来たりしました。腸閉塞で腸が使えなかった時は、TPNの使用をもっともっと強くプッシュして、食事の量が少なかった時は、無理にでも経腸栄養をするべきだったのかな・・・とも思います。摂食量が少なかった時に、2回、チューブ栄養の使用を勧めた事がありましたが拒否されました。それでもちょっと無理矢理一度はじめたらチューブを自分で抜いてしまいました。チューブ栄養はかたくなに拒否するのに、もっともっと侵撃性が強い医療は受け入れていました。患者さん自身が栄養を医療の一部として捉えていない、典型的なケースです。ただ、脳症があったので、精神状態にムラがありました。患者が適切な判断を下す事ができない、というのを理由に身体の拘束、要するに、チューブを抜かないように手の拘束をすることは不可能じゃなかったけど、そこまでプッシュしませんでした。一度は考えましたが。。色々と考えさせられます。。。

2013年4月14日日曜日

リスクが高い栄養療法ばかり

今週の患者さんたちは凄いことになっています。私の担当している患者さんのうち4名には教科書・エビデンス・推奨量とはかけ離れた栄養療法を施しています。1人はTPN、3人は経腸栄養。全員、肝臓や腎臓に重大な疾患があり、深刻な外傷があります。深刻な外傷と肝臓・腎臓の深刻な疾患は、栄養療法がもっとも困難になるケースです。昇圧剤の量が増えたりすると、さらに困難になります。

治療効果のアウトカムとして考えた場合、一般的な推奨通りの方法でやっても何の改善も期待できない・・・と思う場合は、要するに自己流でやることがあります。

時々、こんなこともやりますが、今週は一気に4名。なんだか毎日ハラハラです。もちろん、こういう場合は、ちゃんと指導医達にも伝えてます。カルテにもリスクとそうしている理由を書いてます。よくなればいいな。。

2013年4月1日月曜日

医療者の略語は何?

ネットで、「例えば医師はDr、看護師はNs、介護士はCWなど、略して表せますが、同じように表すことができますか?」、英語で栄養士は何でしょう?という質問を見かけました。アメリカと全然違います。アメリカだと(というかウチの病院では)カルテでの略語は、医師の場合はMDがっぽいけど、ウチはMDとDOの両方がいるので、、Doc とかそのままDoctorsて書いてます。Dr.と書く時は、たいてい医師を名指ししている時で、その後に医師の名字を入れてます。看護師はRNで日本とは全く違いますね。そういえば、結構名指しが多いかも。アメリカでは栄養士はRDのはずですが、カルテでは「Nutritionist Aki」とか「Dietitian Aki」などと、ドクター、ナース、STなどが私の名前を書いてることもおおいです、、そういえば。。。この前オーストラリアの栄養士の名刺をみたら、またRDとは全然違った表記がされていました。色々違いがあって面白いですね。