2009年7月1日水曜日

私的サマリー:静脈栄養のマクロ栄養(09年7月)

私的サマリー:静脈栄養の栄養素の求め方(09年7月)

~~~栄養士にできること~~
◎肥満患者のエネルギー:BMIに対する開始時点での目安 
25 ~30: 20~25 Kcal/kg
30 ~35: 15 to 20 Kcal/kg
35以上: 10 to 15 Kcal/kg
35キロの患者もいれば、250キロの患者もいる。
実際に、患者によっては8カロリー/kgもあれば、50カロリー/kgなんてこともあったし…。

◎炭水化物/デキストロース
・静脈栄養によく使われるのは、Dextrose monohydrateで3.4kcal/g。
・最低でも:1mg/kg/min (50キロの場合はデキストロース約72g。デキストロース5%くらいの生理食塩水を60ml/hrで使った時と同じかな)
・重症患者:4 mg/kg/minute (50キロの場合はデキストロース約290g) 
・安定してる患者:5-7 mg/kg/minute。(普段は5mg/kgぐらいが多いかな。もちろん子供はもっともっと多くて大丈夫)
・デキストロースは100-150 gmからはじめて(これはIVFsと同じくらいの量)、2日目を目処に目標量にあげていく。でも、やっぱりデキストロースはゆっくり上げて、たんぱく質は最初から100%投与とか便宜上やりにくいから、全体を少しずつアップしていくってのが多いかも。

◎脂質
・脂質は1g/kg/d以下にする。過剰投与はhypertriglyeridemiaとかreduced lipid clearanceに。その他にも論文などでは弊害が発表されているよう。
・EFAは総エネルギーの2~4%。ホントに不足すると、髪がボロボロ抜けたりする。
・脂質はTG400以上の場合は投与中止する。でも実際は250くらいでホールドするのをよくみるなぁ。やっぱ肝機能が絶好調じゃない時は心配だよね。
・脂質は肝臓にきびしい。もしLFTsが上昇するようだったら、脂肪投与の量や回数を減らす。
・アメリカでは、静脈用のlong-chain&medium chain triglyceridesは今のところ商業用ではなし。研究用のみ。 
・材料はSoybean or safflower/soybean emulsions。
・脂質は10%(1100kcal/L)、20%(2000kcal/L)、30%(3000kcal/L)があるけど、実際に使うのは、病院によって10%か20%。30%は調合用。10%と20%を使う、異なる病院で働いたことがあるけど、脂質はmlでオーダーするから、10%と20%を勘違いした処方が出されていて、すごい量が投与されてたのも発見したことも。例えば、10%を250mlなら275カロリーだけど、20%を250mlなら500カロリー。鎮静剤の脂質も1.1kcal/ml。

◎たんぱく質/アミノ酸
・アミノ酸で一般的なのは10%溶液。15%とか20%もあるけど、値段が無茶高い。


◎TPN投与を目的量までもって行く前に
Mg、Phos、KのレベルはOKか?
Gluは200以下か?
TGは400以下か?
そうじゃなければ電解質投与、インスリン投与etc

◎TPNの停止/ホールド
サイクル投与終了時に低血糖になる場合は、2時間かけて投与率を落としていく。
継続PNを中断時も1時間くらい掛けて落としていく。
TPN中断の目安は、患者が1/2-3/4の栄養摂取量をENやPNで補えるとき。
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今回は、標準スタンダードってことで、参考文献なし…。

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