2009年8月9日日曜日

エネルギー量の求め方:肥満の重症患者(2)

米国静脈経腸学会の学会誌のJPEN(Journal of Parenteral and Enteral Nutrition)とNCP(Nutrition in Clinical Practice)を購読していますが、今号は私の興味のある記事が多くて嬉しい~。

JPENに重症患者ケアのガイドラインが掲載されていました。肥満患者に対するガイドラインも載っていたので、私用に記録しておきます。前にも何度も日記に書いていますが、集中治療室での肥満患者のエネルギー&蛋白質量の計算(予測)って容易ではないんです…。

【BMI>30の場合】
☆エネルギー量
・目標量の60-70%
・11-14kcal/kg ABW(実体重) 又は 22-25kcal/kg IBW(理想体重)
☆たんぱく質量
・2g以上/kg IBW(理想体重)

【BMI>40の場合】
☆エネルギー量はBMI>30と同じ
☆たんぱく質量
・2.5g以上/kg IBW(理想体重)

推奨グレード(Grade of recommendation)はDです。グレードDとは、少なくとも2つのレベル�の調査によってサポートされたものです。レベル�とは、nonrandomized, contemporaneous controlsによる研究です。

独り言:エネルギー量は今までは10~15kcal/ABWをだいたいの目安にしていましたが、蛋白質はこのガイドラインよりは少な目でしたね…。まあ、このガイドラインも目安ですし、個々の対応が大切なんでしょうね。

Guidelines for the Provision and Assessment of Nutrition Support Therapy in the Adult Critically Ill Patients、2009年May-June.より。

“A contemporaneous control group exists when the results of an intervention group and a control group are compared over the same time period. An historical control group exists when the results of an intervention group are compared with the results of a control group observed at some previous time.”
http://aspe.hhs.gov/health/orgdonor/evalrpt/evaluation_methodology.htm

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