こちらでは、けっこうすんなり経腸栄養を使います(急性期病院での話です)。治る見込みがあり、治療中の人だと、食べれなければ、比較的にはやいうちに経腸栄養を使って、すぐさまリハビリなどをして回復を目指します。栄養が原因で回復を遅らせたくないという考えの人も多いと感じでいます。確かに低栄養になったら、何かに感染して悪化したり、入院期間が長くなったりします。栄養も他の治療の一環という感じで、食事というのとは少し違う感じの扱いのときもあります。
熱傷フロアでは、栄養が100%治療の一環なので、口から食べれても、栄養摂取量が足りなければ、基本的に有無が言えない状態で(もちろん患者の同意が必要ですが、ノーといった患者さんはいないはず)チューブ栄養を併用します。がんの治療の多くは外来でやりますが、がんの場所によってはPEGの患者さんも多いです。誤嚥のリスクが高くなければ、経鼻チューブやPEGと普通の食事との混合です。食欲が無ければ、好きな物だけたべて、栄養はPEGでカバーするという感じです。回復したらすぐにPEGなども取り除きます。私も、以前はチューブ栄養やたら使うな、、、と思っていましたが、アメリカでは患者も合理的だと感じる人も多いのでしょう。。。この辺、日本と文化の違いがあるかも。。
3 件のコメント:
確かに合理的ですね。必要に応じて造設し、取り除くのであれば、家人・患者さん共に受け入れ易い様に思います。誤嚥性肺炎(かつ低栄養進行)で入院されて来られる高齢の方が最近多いですが、経鼻・胃瘻栄養は「無駄な延命治療」と考えられる傾向あり、造るまでにまず時間がかかります。担当栄養士でありながら、家人から「もう看れない・・疲れた・・」という言葉を聞くと、退院に向け積極的な栄養管理を提案できず、悩ましいです。あき先生の様に沢山経験と勉強を重ね、状況により様々なプランが提案できるようがんばろう!
誤嚥性肺炎で入院してくる高齢者の人では、リハビリで明らかに普通に暮らしができる場合でなければ、確かに事情が異なりますね。急性期病院なので(リハビリをするのが目的ではない)、嚥下テストにパスしなければ、高齢者の場合は経腸栄養の開始してリハビリに行くか、ホスピスケアを選ぶことになる場合が多いです。栄養を与える事が延命治療っぽいときには、栄養療法をスタートさせる前に、患者か患者の家族が絶食にしたままにするか、経腸栄養をするのか、ホスピスケアに変更して普通に食事を続けるのかを選ぶので、あまり決断が延びすぎることはありません。ちょうど今日は、経腸栄養が延命治療になるという患者が2人います。開始するかどうかの判断を家族が決断中です。無駄な延命治療だと患者が考えれば、私たちがプッシュすることはないです。
コメントをありがとうございます。私の勤務先も急性期病院ですが、家人・本人の思いとは裏腹にホスピスケアや施設の受け入れ先がなく、病院に残るために胃瘻を作り、長期入院になる方もおられます。楽に亡くなれる為の経管栄養管理もあるのだろうか、と最近考えたりします。
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