2012年10月18日木曜日

TPNの量の決め方 − 即効初心者編

昨日フロアで仕事をしていると「今日から○○さんはTPNを始める事にした」とドクター。この患者さんへのTPNの使用は賛成だったので「じゃあ今すぐ処方してしまいましょう」と私。TPNは毎日12時までに薬局に処方をいれなくてはいけません、あと5分しかありません。

そして私はこれまでの栄養カルテや検査値の傾向、薬(特にK、Phos、Na、グルコース等に関わるもの)を数分みて、すぐ横に座っていたドクターに次々と数値を提案していきました(事実上栄養士が決めてるって事になりますが・・・)。ドクターはその数値を電子カルテのTPN処方に入力。

その様子をみていたRDインターン生が「なんでそんなに早く決めれるの?」と一言。TPNの完璧な量なんて誰にも分かりません(ウチのTPNは100%カスタマイズ)。だからこそ必要であれば毎日調整します。とりあえず一番簡単な方法は、経腸栄養に使う一般的な栄養剤や透析向け栄養剤の電解質の量をmgだけでなくmqE で知っておく事。あと一日目はデキストロースの量に気をつけて、総カロリーも抑えめにすること。そうすれば、「普通の栄養剤でオーケーそうだから、TPNも普通の栄養剤と同じような量にすればいいかも、、」、「腎臓系の検査値が乱れてるから、腎臓向けの栄養剤みたいに、この電解質は抑えた方がいいかも」って感じになります。別に栄養剤じゃなくても、病院の食事と比べてもいいと思います。もちろんこんなの暗記できないので、日頃持ち歩く小道具に入れておきます。TPNだけじゃなくて、PPNも同じで栄養剤とか食事と比較すると、身近に感じてくるはず。どうかしら。

1 件のコメント:

まる さんのコメント...

あきさん

おつかれさまです。
そうそう!と頷きながら読みました。
基本は食事の考え方と同じなのに、EN,PNになると腰が引ける栄養士さん、多いです。違うことは、具合が悪いと患者さんは食事は残してしまう=少な目投与になってしまう、けど、EN,PN では強制的に体に入ってしまう、だから最初は少な目のプランにしておく・・・って思ってます。
PNは日本はキット製剤だから、簡単なようで融通がきかなくて、困ることがあります・・・